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<<   作成日時 : 2010/01/15 13:48   >>

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M子さんの生家では男たちに晩酌の習慣はありませんでした。3代にわたって教職でしたから、厳しく自分を律していたのかもしれませんし、夜中に学校で事件などあれば、酩酊状態ではみっともないと考えてのことかもしれません。酒を飲まない家庭の食卓は潔く、極めて行儀のいいものです。献立の全てと味噌汁まで並べて、全員で「いただきます」と手を合わせて食べ始めるのです。

追加メニューはありませんから、食事はあっという間に終わってしまいます。1時間あるいは2時間かけて作っても、10分足らずで食べてしまいますから、すぐに後片付けに突入できます。そんな家庭に育ったM子さんが選んだ結婚相手は、なんの因果か大層な酒飲みでした。酔いつぶれてもさほど「悪い酒」ではありませんでしたけど。

新婚間もない暑い夏の夕方、ご主人が汗を流して帰宅しました。玄関先で「ビールちょうだい!」と叫びます。汗を流した一日の仕上げはビールですよね。それはテーブルの前に座って飲むビールではなく、玄関で立ったままゴクゴクと喉を鳴らして飲むビールなのです。

そんな行儀の悪いことは許せないM子さんは怒って実家に帰ってしまいました。どのように詫びたのか知る由もありませんけど、しかし人間とは変わるものです。今ではすっかり「酒飲みの奥さん」になったM子さんは、もう全ての作品を食卓に並べることはありません。

ご主人がテーブルにつくと、まずビールとツマミが出ます。ツマミは刺身であったり、佃煮であったり、時々「なんにもないから鼻でもつまんでて」とまでいえるようになりました。鼻をつまんでいる間に子どもたちのハンバーグなどを作ります。子どもたちがデザートにたどりつく頃、ようやくご主人のご飯になり、めでたく終演を迎えるのです。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
NAGAさん

アルコール類に強いか、弱いかは、遺伝的体質によるようです。我が家には、酒飲みや、酒好きの遺伝子はないようです。父親の家は、雑貨屋をやっていましたが、お酒も売ったり飲ませたりしていました。「酒屋の息子は、お酒を飲まない」と言うのは真実です。次男のお嫁さんの家も、酒屋さんでした。お父さんはお酒が飲めません。教員と言う職業は、案外とお酒と縁が深いです。飲める人も多いです。私は、全く駄目ですから、誰もが知っていて、注ぎに来なくなりました。進学校ですとご父兄が、子供がお世話になると言うので、偶に「スコッチ」とか「ブランデイ」とか、高級な強い洋酒を呉れました。30年以上も昔の話です。その洋酒の一部は、未だに洋間の「天袋」に其の侭あります。息子も宴会が多くて、少しは飲めるようになって、天袋からちょいちょい持ち出していくから、減っているのです。私には未練などありません。せっかくのお酒が好きな人の口に入るなら結構な事だと思っています。娘婿も孫達まで、飲めません。大学に入ってコンパが続き、吐いたりしたそうです。無理して飲むものではありませんよね。
shuttle
2010/01/15 21:33
パック酒 買った途端にハックション
あわぞう
2010/01/16 11:38
shuttleさん。お酒などは飲めないほうが平和な暮らしができます。飲んだ席での失言、暴言、恥知らずの行動を随分目にしました。自分だって覚えていないことや思い出すのもおぞましい出来事もあります。今の若い人たちは酔いつぶれるということがありませんね。立派だと思います。きっと親たちを反面教師にしているのでしょう。もっともビールをジュースで割って飲むようでは酔いたくても酔えませんね。
NAGA
2010/01/16 15:57
あわぞうさん。紙パックのお酒をストローで飲んだことがありますか。形容し難い不味さです。一度お試しください。
NAGA
2010/01/16 15:59

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